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第19話 異型及び癌細胞の発生メカニズムを考える。(その2)


「発癌のメカニズム」そのAをご説明申し上げましょう。

前回、ハインリッヒの法則を申し上げ、発癌のメカニズムは下記の均衡が崩れた時と申し上げた。
@[この毎日出来る3000〜5000個の異型及び癌細胞] = A[毎日、リンパ球が除去する3000〜5000個の異型及び癌細胞]
そして前回は「免疫力の低下」即ちAの低下による発癌のメカニズムでした。

果たして@の増加はどうなのであろう。@の増加はAの免疫力の低下がなく、免疫力の十分な維持が担保されたとしても、未処理、即ち除去出来なかった異型及び癌細胞の数が増え、やがては発癌してしまうメカニズムである。しかしAの低下を問題視する医者は多いが@の増加を指摘する医者は少ない。正に@の増加も、我々の生活習慣そのものに由来する。
さて@の増加の原因は「低体温」と「低酸素」である。このことを解明する前に、予備知識として我々のエネルギーはどのようにしてつくられているかを、勉強したいと思う。

我々のエネルギーは体の各部の細胞によってつくられるのであるが別表のようにA系統のエネルギー工場がある。その一つは細胞質内のミトコンドリアでつくられるもので、これを仮に[M工場]としよう。もう一つは細胞質そのものでつくり出されるもので、これを仮に[S工場]としよう。



M工場では、我々の体・細胞に十分な酵素がある場合にエネルギーがつくり出され、S工場では我々の体・細胞が低酵素の状態の時にエネルギーがつくり出されるようになっている。1番、理解し易い例は、100mを疾走した時である。
100mを走る時、殆どの人は息を止めて全力疾走するはずである。当然そのときは体は酸素不足になる。即ち低酸素の状態である。このような時のエネルギーは主としてS工場でつくられることになる。又、我々がソファーに座って、ゆっくり読書をしている時など、十分に体・細胞に酸素が供給されている時、エネルギーはM工場でつくられ、正に我々の体もハイブリッドなのである。

もう一つ勉強しておかなければならない医学的事実がある。それは、異型及び癌細胞は、S工場、即ちミトコンドリアではなく、細胞質でエネルギーをつくり出すということである。もう、ここまで書くと大体想像していただけると思うが、今、新しく生まれ変わった一つの細胞があるとする。その細胞が次のような事を考えたのである。

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御主人様が段々低体温、低酸素になってきている。そうであれば自分は今後、S工場でエネルギーをつくって生きていこう。その為には、ミトコンドリアは不要なので減らそう。(このミトコンドリアの減少が異型の始まりである。事実、癌細胞のミトコンドリアの数は正常細胞の1/4である。)
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新しく生まれ変わった細胞においては、生き残りをかけた理屈に合った変身(選択)だった訳である。

続く。