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第29話 断食と免疫


血液は固形成分の...

赤血球
白血球
リンパ球
血小板 

と、液体成分の血漿から成り立っています。
血漿の中にホルモン等の伝達物質、、ブドウ糖、アミノ酸等の食物の分解産物である栄養素が溶け込んでいます。 皆さん方は、赤血球、白血球、一つ一つ、生き物と考えたことはないかもしれませんが、免疫学的にいえばこれら、一つ一つの生き物なのです。 我々が満腹時は血液中に食物の分解産物がかなりたくさん溶け込んでいます。赤血球は元々、酵素を体中の細胞に運ぶのが役目ですから、これらの食物、分解産物を食べたりはしませんが、白血球やリンパ球は、細菌やウィルスを食べてやっつけるのが役目(これを貧食能という)ですから、食物、分解産物も異常とみなし、あればあるほど、食べてしまい。とうとう満腹となってもうこれ以上満腹となって食べられないという状況になることもあります。白血球やリンパ球が食物分解産物で満腹になると、本来、食べてやっつけなければならない細菌やウィルスが入ってきてもまったく見向きもせず放置しますので、結果的に細菌やウィルスは増殖し炎症が起きてしまいます。白血球がどれだけ動き回れるかを調べるチェックがありまして、これを遊走試験といいます。また、どれだけの細菌やウィルスを食べる(捕獲)かをチェックする試験を貧食能検査と申します。 実は、我々が満腹の時は遊走能、貧食能、ともに確実に低下していることが判明しています。

動物は病気になるとじっと動かず何も食べません。空腹によって自然治癒能力を作り出そうとしているわけで、まさにその一つのメカニズムがは血球やリンパ球の貧食能を高めることなのです。 空腹によって血中の食物 分解産物がなくなると白血球やリンパ球も空腹となり、細菌やウィルスさらに癌細胞までも勢いよく食べてくれるわけです。

病気になって「しっかり食べなさい」と言われて食べるのは人間くらいです。 動物は空腹になるまで食事をしません。これをDemand teeding と言います。 現代人は時間で食事をします。あまり空腹でなくても時間で食事をします。 しかし我々も所詮動物です。ですからDemand teeding であってよいのです。

よく医者や栄養士の中で「朝食は食べないほうがよい」という人がいますが、これは睡眠を「貴重なミニ断食」ととらえているからです。せっかくのミニ断食を食べたくもない朝食で、無理に中断することはないという発想からです。朝食を食べないことで血中の食物・分解産物を増加させず白血球やリンパ球の遊走能力、貧食能力を高め維持しようという考えからです。彼らは朝食を抜くことで「プチ断食」と言います。 ミニ断食+プチ断食をしましょう、と言っているわけです。

もちろん朝、目が覚めてお腹がすいていたら朝食は召し上がってよいと思います。

ちょっと話は変わりますが、体温が低くなりますと白血球とリンパ球の遊走能力は低下します。 即ち、体の隅々までいかなくなり寒さのためじっとしていることになります。それはあたかも寒い日には我々も外に出たくないのと同じです。食物、分解産物を食べて満腹になれば細菌やウィルスや癌細胞を食べないし、低体温だと寒くて白血球、リンパ球とはいえ我々人間とまったく同じなのです。我々は白血球やリンパ球を一つの生き物として考えたことはないかもしれませんが、免疫学的には立派な一つ、いや、一人の生き物なのです。我々の体は60兆個の細胞からできています。60兆個の細胞一つ一つがいきもので、その生き物一つ一つが確実に役目を果たすことで、我々の体は成り立っているのです。私が「心の免疫」で白血球やリンパ球に「ありがとう」と言いましょう、という理由の一つがおわかりいただけたら幸いです。